甲南大学 経営学部 北居教授との「サステナブル中小企業論」第4、5回目授業を実施
甲南大学 経営学部 北居教授との「サステナブル中小企業論」第4、5回目授業を実施
— 経営を“学ぶ”から、経営者と“考える”へ —
甲南大学(兵庫県神戸市) 経営学部で開講される「サステナブル中小企業論(担当:北居明教授)」にて、今年も株式会社コンピュータ技研が授業のファシリテーションを担うこととなりました。中小企業のリアルな経営と大学教育をつなぐ当授業は、今年で4年目を迎えました。甲南大学 経営学部の実践科目として注目される本プログラムでは、4社の中小企業経営者が授業に参画し、中小企業の役割や働く意味を“経営の視点”から学びます。今回はその第4、5回目授業の様子をお伝えします。
第4、5回授業レポート
経営者の言葉で企業を知り、社員の声で組織を理解し、対話を通じて未来を構想。
第4回・第5回授業では、現場のリアルと学生自身の問いを往復しながら、中小企業の魅力や可能性を「構造」ではなく「関係性」から捉え直す学びが展開されました。
第4回授業:社員の声から垣間見る、組織のリアル
第4回授業では、学生たちが改めて各企業を訪問。
今回は経営者ではなく、若手社員やベテラン社員へのインタビューを実施しました。
主なインタビューテーマ
- 社員目線で見た、会社のリアルな姿
- 現場で感じている課題や改善の余地
経営者の語るビジョンとは異なる、
「現場の言葉」「日常の感覚」に触れることで、
学生たちは企業を“制度や戦略”ではなく、人と人との関係性がつくる組織として捉え始めました。
第5回授業:対話を通じて、中小企業の価値を言語化する
第5回授業では、第4回までのインプットを踏まえ、ダイアログ(対話)を中心とした授業を実施しました。
ダイアログの主なテーマ
•私たちが考える、これからの中小企業のあり方
•各企業の魅力・強み・potential(可能性)の再整理
•企業の魅力やpotentialを伸ばすために大切なこと
付箋に書かれた言葉の多くは、事業内容や制度ではなく、
「人との距離感」「意見が言える空気」「挑戦を応援する文化」といった、数字では測れない価値を指していました。

授業の空気を伝える一場面
第5回授業では、各グループで出た付箋を全体で共有しながら、その背景や意図について問い合う時間が生まれました。
付箋に書かれた言葉は“結論”ではなく、“問いの入口”。
「なぜそう考えたのか」「どんな経験が背景にあるのか」といった質問が飛び交い、北居教授による即興的な論議も加わりながら、正解を探すのではなく、意味を深めていく対話が自然と広がっていきました。

学びの深化:課題を「欠如」ではなく「可能性」として捉える
印象的だったのは、
「〇〇が足りない」という表現よりも、
「もっと活かせる」「伸びしろがある」「伝えきれていない」といった、
可能性を前提とした言葉が多く並んでいたことです。
学生たちは、課題を“不足しているもの”ではなく、“信じて伸ばす余地”として捉え始めています。
最終発表に向けて
第5回のダイアログは、最終発表に向けた単なる準備ではありません。
企業の課題にすぐ答えを出すのではなく、
「この企業の魅力とは何か」
「その可能性を信じるとはどういうことか」
を問い直すことで、学生たちは提案の中身だけでなく、向き合い方そのものを整えていきました。
この回で育まれた視点と対話の積み重ねが、
次回の最終発表でどのような言葉やアイデアとして結実するのか——
そのプロセスが、いよいよ形になります。
次回(第4回)の予告
「社員インタビュー:若手社員・ベテラン社員から現場のリアルを聞く」
次回は選択した企業を再び訪問し、実際に働く若手・ベテラン社員へのインタビューを実施します。
経営者からのインプットや中小企業の存在意義を踏まえ、「現場の声」から組織のリアルをとらえる重要な回となります。
おわりに
現場の声に耳を傾け、対話を通じて考え続ける。
第4回・第5回の授業は、中小企業を「分析する対象」ではなく、
「ともに未来を考える存在」として捉え直す転換点となりました。
学生たちが描く提案は、
何を“足す”かではなく、何を“信じ、どう伸ばすか”から生まれています。
次号では、いよいよ**最終発表(Vol.5)**の様子をお届けします。
次回授業(第4回)のテーマ
「会社の現状を知る」
第2回では企業を訪問し、経営者から会社の現状や課題についてインプットしました。
第4回目となる次回は、あらためて各企業に訪問し、若手社員やベテラン社員から見た、会社のリアルな現状を学びます。
【授業全体の位置づけ(前回レポートからの再掲)】
サステナブル中小企業論は2022年にスタートし、今年で4年目を迎えました。
学生は以下を往復することで、健全なキャリア感・就労観を育んでいきます。
- 経営学(理論)
- 経営者からの実学
- 中小企業の存在意義




