伊東に移住して1年。「まちのIT屋さん」として暮らしていく 

社員の日常

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伊東にオフィスを構えてから、1年(執筆をサボっており、1年と3ヶ月くらい)が経ちました。 

同じタイミングで、私自身も伊東に移住し、仕事と生活の両方の面からこの街と向き合ってきました。 

会社としての地方拠点づくりと、個人としての移住生活が重なったこの1年は、振り返ってみると学びの多い時間だったと感じています。 

私たち世界に「0」をONする会社では、ソーシャルビジネスや中小企業のDX支援、ソフトウエア開発を通じて、地域が抱える課題や魅力と向き合いながら、地域と企業が一緒に成長していくことを目指しています。 

その取り組みの一つとして、日本各地に「共創の場」となる拠点を設け、地域の方々と社員が交流する中で、新しい価値が生まれることを大切にしています。 

伊東オフィスも、そうした考え方の延長線上にある拠点です。オフィスという枠にとどまらず、私自身も地域の中に身を置き、日常的な関わりを重ねることで、少しずつ信頼関係や新たな気づきが生まれていくことを大切にしています。 

今回は、そうした活動の成果や実績を紹介するというよりも、伊東という「共創の場」で実際に暮らしてきた一人として、この1年間の個人的な振り返りを書いてみたいと思います。 

移住したばかりの頃の不安 

一人での移住だったこともあり、伊東に来たばかりの頃は不安や心細さを強く感じていました。新しい土地での生活に慣れる前に、身の回りの環境が大きく変わったこともあり、気持ちの面で落ち着かない日が続いていたように思います。 

さらに、移住してすぐの頃に生活上のトラブルがいくつも重なりました。 

自転車が何度も立て続けにパンクしたり… 

郵便物が見当たらず郵便局に問い合わせても配達済みと言われたり… 

新築の部屋なのに私の部屋だけガスが使えず、しばらくお風呂に入れなかったり… 

今考えれば大したことではなかったと思えますが、当時はいわゆる外様として「この街で本当に暮らしていけるのだろうか」と悩んでいました。 

タイミングを重ねるように体調も立て続けに崩してしまい、生活環境が大きく変わったことによる不安定さを強く実感していた時期だったと思います。 

人とのつながりが少しずつ増えていった春 

そんな状況の中でも、時間が経つにつれて少しずつ変化がありました。 

地域のイベントや日常の何気ない会話を通じて、私と同年代の30代前後の移住者の方や、地元で暮らしている方と話す機会が増えていきました。 

伊東市には大学が無いため、進学する場合は都内や関東に出ていくパターンが多いそうです。 

しかし、大学卒業後も都内で就職し、何年か社会人として働いた方がUターンで伊東に戻ってくる方、セカンドキャリアとして起業される方、リモートワークで可能で移住される方など、30歳前後の方が多く、本当にたまたま同年代の方が多いタイミングで移住できたのはラッキーでした。 

最初は挨拶を交わす程度だった関係が、少しずつ近況を話すようになり、気がつくと自然に交流できる人たちが増えていました。 

特別なきっかけがあったわけではなく、日々の積み重ねの中で関係が育っていったように感じています。 

良くも悪くも狭いコミュニティの街のため、日々の会話や関わりの積み重ねが地域のコミュニティに直結していることを肌で感じています。 

伊東は、元々住まれている方が多いのは当たり前ですが、同時に移住者も多く珍しいものでもないため、過度に干渉されるわけでもなく、自然に受け入れてくれる雰囲気があるのも特徴だと思います。 

暮らして初めて分かった伊東の魅力 

リアルな生活の話になりますが、実際に暮らしてみて感じたのは、生活のしやすさです。 

温泉地、観光地というイメージが強いですが、(私が住んでいるエリアは)スーパーや薬局、病院、コンビニなど、日常生活に必要な場所が近い範囲にまとまっていて、移動に時間を取られにくい環境があります。 

都心に住んでいた頃よりも、生活のリズムが整いやすいと感じる場面もありました。 

一方で、海と山が同時にすぐそばにあり、自然を身近に感じられる環境でもあります。 

また、銭湯や温泉が多いのはもちろんですが、道端の側溝から温泉の湯気が立ち昇っていたり、足湯が点在している場所を見かけ、温泉地、観光地として知られる伊東ならではの風景が、市民にとっては特別なものではなく日常の一部として存在しています。 

また、画家や音楽家、陶芸家など、ものづくりや表現に関わる人が多いことも印象的でした。 

伊豆高原エリアの方は別荘地だったりするので、アトリエとして使われている方も多いのかなと思います。 

正直アートの事はよく分かりませんが、そうした方々と話す中で、伊東が観光だけでなく、創作活動が自然と根づいている街であることを実感するようになりました。 

祭りを通して街に溶け込む 

伊東では、一年を通してさまざまなお祭りが行われています。実際に暮らしていると、その多さに驚かされますが、それ以上に印象的なのは、平日でも行われることがあり、地域の人たちがいわゆる「儀式としてのお祭り」を大切に受け継いできているのではという点です。 

尻つみ祭りというお祭りでは尻相撲に参加し、さんやれ祭りというお祭りでは山車を引かせてもらいました。最初は戸惑いもありましたが、周囲の人に声をかけられながら参加するうちに、自然とその場に馴染んでいく感覚がありました。 

夏の按針祭花火大会では、海辺から打ち上がる花火を間近で見ることができ、その迫力に圧倒されました。 

地域の人も観光で訪れた人も同じ場所で空を見上げる時間は、この街ならではの一体感を感じさせてくれます。 

大規模な花火大会にもかかわらず、電車で混み合うことも、長い渋滞に巻き込まれることもなく花火を楽しめるのは、市民に与えられた本当に贅沢な環境です。 

移住者であっても、特別扱いされることなく輪の中に迎え入れてもらえる点は、伊東の大きな魅力だと思います。 

暮らしと仕事の考え方の変化 

伊東での生活を続けるうちに、平日と休日、仕事とプライベートの境界が少しずつ曖昧になってきました。 

暮らしの中で出会った方たちのお困りごとに答えたり、仕事で繋がった方たちと市内のお祭りやイベントで再会したり。 

時間の使い方や気持ちの切り替え方も、以前とは変わってきたように感じています。 

いつの間にか釣りが日常の一部になり、朝や仕事終わりに海を眺めて気持ちを整える時間が増えました。 

不思議なもので、車通りの多い大通り沿いの浜辺にも関わらず、波打ち際まで行くと車の全然聞こえなくなるんです。(これ本当に皆さんに体験して欲しい。) 

自然の中で過ごす短い時間が、結果的に仕事への集中力にも良い影響を与えているように思います。 

月に1〜2回、仕事で都内に行くこともありますが、満員電車に乗るたびに、今の暮らしのありがたさを実感します。移動や待ち時間に追われていた頃と比べると、時間の感じ方そのものが変わってきました。 

「働くために生きる」というよりも、「日々の暮らしの中に仕事がある」という感覚に、少しずつ近づいてきたように思います。 

1年を振り返って 

移住して1年が経ちましたが、目に見える大きな成果があったわけではありません。うまくいかなかったことや、迷いながら進んできた場面の方が多かったと思います。 

それでも、地域の中で暮らし、人と関わり、試行錯誤を重ねてきた時間そのものが、伊東オフィスぷらっとステーションが目指している「まちのIT屋さん」という取り組みの土台になっていると感じています。 

暮らしの延長線上で生まれた気づきや関係性が、少しずつ仕事にもつながり始めています。 

これからも、答えを急がず、地域の中に身を置きながら、人と人との間に生まれる小さな変化や気づきを大切にし、次の価値につながる関わり方を考えていきたいと思います。 

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お客様先に常駐し、お客様が快適に業務を行えるようシステムの基盤を維持する、いわゆる運用保守業務を行っています。現状の維持だけでなく、各種製品のベンダーとの打合せを行ったり、実際に検証機を借用して検証作業を行ったりしながら、環境を改善するにはどんなシステムや製品を導入すれば良いのか見極める業務も行っています。
ボケ担当。

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