ハブとマングースから学ぶこと(PN:いらぶちゃー)

社員の日常

PRESIDENT

沖縄好きの私(いらぶちゃー)です。
ふと思いました。

ハブとマングースはなぜ出会ってしまったのか?

皆さんは、ハブとマングースの決闘をご存知でしょうか。

見たことありますかね?
私が子供のころはね、まだテレビで放送してましたよ。

当時は、土佐の闘犬とかも同様でして、
生き物の格闘ショーとかTVでよく見ました。
エンターテインメントとして、観光客に人気だったようですね。
今は法的にも倫理的にもNGなようで見ることは叶いませんね。
(YouTubeには貴重映像が残っているようです)

で、そのハブとマングース、どっちが強いか知ってますか?

これ、一般的にはマングースが強いと言われています。
マングースにはハブの毒が効かないようで
って凄いですねマングース!!
毒が効かなかったら、毒ちゃいますし、
もしかしたら醤油と大差ないのかもですね。
私がハブなら間違いなく心折れるでしょうね。挫折です。
ハブの心中お察しします。

この、どうやらマングースはハブより強いらしいってことが
ハブとマングースを出合わせ、悲劇(喜劇?)を生むことになります。

明治時代の沖縄(琉球諸島)や奄美大島は
多くの人や家畜がハブに襲われ、その被害は甚大でした。
特に奄美大島は沖縄のそれ以上でとても深刻だったようです。

そこで、偉い人はこう考えたようです。
「ハブより強いマングースってヤツがいるらしいさ!」
「ホントか?じゃあ、そいつ呼んでさ、ハブを退治してもらおうぜ!」
、、、偉い人?全然偉くなーーーーい!!

着想が小学生ですね。
カブトムシが入ってる虫かごにクワガタ入れるのと大差ないですね。

本当はね、もっと検証したんだと思いますけど。
なんでしょうね。
子供でも頭の良い子は止めますよね。
やめときましょう!って。
とにかく、行政の施策として粗すぎます。
まぁ、それだけハブの被害が深刻だったんでしょうね。

この時、反対派や慎重派がいたかどうかは分かりませんが
やろう!やろう!(たぶん)となってしまい
マングースによるハブ討伐計画、これが始動したわけです。

実際にインドから数十頭のマングースが招聘されました。
てか、マングースのご出身はインドなんですね!

そしてその後から現在にわたり、
奄美大島で何が起こっているかと言うと。

マングースが大繁殖----!!!

島の救世主(と思われた)マングースですが、
彼らは残念ながらハブを襲うことはありませんでした。
その代わりに他の小動物を襲い、
奄美大島の生態系を破壊し、
壊して、壊して、壊して、

結果、現在の奄美大島は大量のマングースが生息し
島の目下の課題はマングースを捕獲すること。
って、アカンやん!!ww
(数は減ってきてるみたいですけどね)

ミイラ取りがミイラ以上のモンスターに化ける。
まさにそんな感じです。

このハブ討伐計画はどこで失敗したのでしょうか。
示唆に富む学び(?)が2つほどあるように思います。

1.動機(やる意味を感じない)

マングースは確かにハブより強いかもしれませんが
ハブも弱いわけではありません。
個体差があって、場合によってはハブに勝てない、
そんなマングースもいるかもしれません。

なので、広大な島の大地で、わざわざハブを探し、
負けるかもしれないハブと闘うメリット、あるでしょうか?
ないですよね。娘でも連れ去られたなら話は別ですけど。

それにハブに困っているのは人ですから
マングースにとっては課題でも何でもない。
そう、ハブとマングースはそういう意味で共存可能なんです。

2.ミスマッチ(文化が違う)

次に致命的なのは、

  • ハブ=夜行性
  • マングース=昼行性

まさかの!!!ww

そもそも、出会わないんです。
ここは前もって検証しておくべきでしたね。

これは致命的です。
マングースが働いているときにはハブは寝ていて、
ハブが目覚めたころにマングースはむにゃむにゃ言うてるわけです。

というわけで、やっぱりハブとマングースは共存可能なんです。

こうやって考えると施策の粗さが目立ちますが
ビジネスでは同じようなことが珍しくないように思います。

例えば、

●会社や上司の指示に意義を見いだせず、結果を出さない(動かない)社員

人もマングースと同じで、命令や期待だけでは動きませんから、
社員をしっかり動機付けすることが大事です。

そこに上司やリーダは頭を悩ませるんですけど、
一部の社員にはまったく伝わらず
その社員はモンスター社員(=マングース)になる。

モンスター社員=マングース
これ、今後隠語になりそうですね。ww

次に、

●優秀だと思っていた人材(特に中途採用や外部委託)が、思うように活躍しない

育ってきた環境や文化が違うと、ルールや慣習が違うので、
パフォーマンスを発揮するのに時間を要します。

無理して早期に成果を上げようとすると
既存の組織や一部の社員(=ハブ)と衝突し、双方が疲弊します。

やがて、その人材(=マングース)は衝突を避けるようになり
気付けば頭角を現さなくなります(=思ったより活躍しない)。

ハブとマングース、歴史的な愚策だと言われていますが、
だからこそ学べることは普遍的なことなんだと思います。

  • 目的や意義、意味を伝えることの重要性とその難しさ
  • 文化的ミスマッチは人材活用(育成)において致命的な要素となりうる

ちなみに、ファストファッションで有名なH&Mですが、
このハブとマングースの歴史的な愚策、
この話を忘れないようにということで
インド出身の創業者が名付けたと言われています。

「信じるか信じないかはあなた次第です。」

PRESIDENT

鳥になって空高く舞い上がり、人よりも広く(鳥瞰)、遠く(未来)を見ること。たぶんこれが私の仕事です。そこで見えたものをしっかりと咀嚼(理解、納得)し、自社に活かせるものだけを見出すことを心がけています。日々の利益や売上について、私は細かくウォッチしていません。当社には優秀なマネージャーがたくさんいますので、経済厚生の観点で私がそこに注力する必要はないと思っています。それに、鳥になって見ればそういうこともちゃんと見えたりします。ということで私の仕事は「鳥になる」、「鳥人」です。ww