【第4回ベテラン社員インタビュー前編】地道に、確かに。慎重さが支える20年の歩み【石床貴広さん】

社員インタビュー

Diamond

こんにちは、入社5年目の岩藤です。

創業40年を越え、老舗IT企業でありながらも新たな挑戦を続ける株式会社コンピュータ技研(以降、C.T.Lと表記)を支えるベテラン社員にお話を伺い、ベテラン社員が持っている仕事への想い、C.T.Lへの想いを紐解いていきます。

本番リリース、障害対応、部下の手順チェック――
派手さはないけれど、確実に“システムを支える人”はいます。
「安心される存在」としてシステムの安定稼働を支え、ユーザー様からの信頼が厚い、石床貴広さんにお話を伺っていきます。

前・後編の二部構成。
前編では20年の歩みで得た経験と学び、そして仕事で大切にしている価値観を伺いました。

<人物紹介>

石床貴広さん

部署:ソフトウェア開発グループ

出身:香川県

強み:慎重さ、調和性、分析思考、責任感、学習欲

趣味:旅行、料理

<想いを受け取ってくれた会社に惹かれて>

2005年入社です。今年でちょうど入社20年目ですね。

通信系企業の社内システムの運用保守を担当しています。
ユーザーからの問い合わせ対応やシステム障害への対処、データ補正のほか、リリース対応やドキュメント管理、ミドルウェアのバージョンアップやシステム監視など、日々の安定稼働を守る仕事です。

C.T.Lとしては開発と保守運用どちらも担当していて、私は保守運用のチームリーダーとして働いています。
2名の協力会社の方と一緒に日々取り組んでいますよ。

就職活動中にC.T.Lに対して感じたのは、私の話をちゃんと”受け止めてくれる会社”だということでした。

当時の社長との最終面接で就活氷河期での就活の悩みや他社とも迷っていることを素直に話したところ、真剣に聞いてくれたので「とても器が大きい方だ」と感じました。

そうですね。
私の意思を尊重してくれる姿勢や社長の人柄に惹かれて、C.T.Lへの入社を決めました。

<印象に残る3つの仕事と、そこから得たもの>

不具合改修と「伝え方」の磨き

7〜8年目に関わった鉄道系システムの保守では、不具合改修が主な業務でした。
改修した内容を鉄道系システムを専門とするお客様に説明して承認を得る必要があるのですが、伝え方がとても難しかったです。

最初は自信もなくて私の説明が伝わらず、却下されてしまうこともありました。

そこで「どうすれば納得してもらえるか」を必死で考えました。

資料は結論から、文字ではなく図をメインに扱う、ストーリーは自然に伝わるように流れを意識。
こうした地道なことを磨いたことで、やがて「石床さんなら大丈夫」と信頼してもらえるようになりました。

コツコツ地道な工夫が、実を結んだ経験になりましたね。

本番リリースの重みを知った瞬間

9年目の頃、別の鉄道系システムでサーバー構築やネットワーク構築でいくつかの県を飛び回りながら、本番リリース対応を担当しました。

旅行が好きなので各地に行くのは楽しみでもあったのですが、夜間の本番リリース作業で手順漏れに気づいた時は、本当に焦りました…

冷や汗をかきながらリカバリの方法を模索し、無事にリリース出来ました。

この経験から、手順への理解度と「指差呼称」の大切さや、本番環境の重みと責任を身をもって学びましたね。

目で確認するだけでは見落とす、だからこそ“手と目”を使って確実に確認するようになりました。
「指差呼称」は染み付いていて、20年目の今でも自然とやってしまいます(笑)

突然のシステム全停止、そこから冷静に乗り越えた障害対応

4〜5年前に発生した大規模障害は、今でも忘れられません。

他システムとデータ連携しているジョブが次々と異常終了、社内システムの画面もエラーで動かなくなり、問い合わせが殺到しました。
突然のシステム全停止に、誰もが唖然としました。

その時まで本番環境を扱う中でクリティカルな状況は起きたことがなかったのですが、「パニックになっても仕方がない」と開き直って、一つひとつ確実にできることから対応することに集中しました。

あの経験を経て、精神的にもタフになりましたし、「騒がずやるべきことを整理する」力が身についたと感じています。

<石床さんの仕事への価値観:作業理解と責任>

「自分の作業には当事者意識を持ち、理解してから自分の責任で実施すること」です。

例えば本番作業では他の人が作った手順書を使うこともありますが、内容を理解しないまま実施するとトラブル時に対応できません。
私自身も十分に理解せずに作業して痛い目を見た経験があるので、特にチームメンバーには「なぜこの手順なのか理解して、自分の範囲は責任を持ってやろう」と伝えています。

そうですね。
ここ最近もメンバーの作成した手順書に不明点があり、「ここで必ず詰まるから理解しておこう」と会話しました。
自分の失敗を活かして伝えられるのは、経験者だからこそできることだと思います。

<嬉しかったこと、そして培われた“土台”>

最近では問い合わせを解決できて、ユーザーから直接お礼を言ってもらえたのが嬉しかったですね。

また、私が2〜3年目の頃に医療系システムの開発者として一人でお客様のもとに行き、要件を聞いて画面を作ったことがありました。
チームにもネットにもXMLのナレッジがなくて開発に苦労しましたが、分厚い参考書を何冊も買って調べて、試して試して…
ボロボロになるまで参考書を読み込み、最終的に完成したときの達成感は忘れられません。

学習欲や責任感という自分の土台が培われた感覚がありました。

「自分で調べて理解する力」は、今もユーザーからの難しい問い合わせに対するアプローチで活きています。自分の中で武器になってますね。

分かります!ついつい口を出して教えたくなりますよね。
若手の頃は失敗を経験していって欲しいです。

<最後に>

前編はここまでです。

どんな仕事に対しても丁寧に、地道にコツコツと一歩ずつ歩む姿勢。
そしてご自身の失敗も財産にして、部下や後輩に還元する。

石床さんが積み上げた20年間のキャリアの重み、凄みを感じます。
仕事の価値観に、大変感銘を受けました。

次回の【後編】では、石床さんがC.T.Lで働き続ける理由や若手社員への想い、そして今後の展望について伺います。

Diamond

若手がやりたいと言ったことをやらせてもらえる、そんな会社です。
仕事はもちろん、部活動や社員インタビューもやってます。

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