ミャンマー研修談 -目指すべきオフショアとは-(25歳、社員K)

研修社員の日常

海外研修旅行inミャンマーです。
この記事では、とりわけIT視察を通じて感じたことを書きたいと思います。

今回の研修のIT視察では、2日目にティラワ港やティラワ経済特区をバスで見学し、
4日目にはCyberMissions Myanmar Co., Ltd.さんにお邪魔しました。

まず、2日目に訪れたティラワ港とティラワ経済特別区について。
こちらではバスに乗りながら地区内を周りながら、
ミャンマーと日本などの海外企業とのつながりについてガイドさんから案内を受けました。

この港では主にティラワ経済特区で製造したものを
日本や中国などに輸出するのに利用されるそうです。

少し脱線しますが、ある区間に大量にあったバスがありました。

こちらのバスはどうやら中国から輸入されてきたもののようです。
ミャンマーでは、日本などのアジアの先進国から輸入された車が中古新品問わず人気らしく、
この港からも多くが輸入され、市営バスとして生まれ変わっているようです。

(町中でも神奈中バスなどがたくさん走ってました。
ちなみに研修中3日間移動に利用したバスも日本の中古バスでした笑)

※3日間お世話になったバス

また、ティラワ経済特区内では日本の名だたる大企業の工場も多く見られました。

ここで少し気になったのは、そのうちのある工場から出てきたバスに乗っている少女たちの顔です。
彼女たちはヤンゴン市内からバスに通勤しているようです。
お仕事終わりなので当たり前と言えばそうなのですが、とても疲れた顔をしていました。
ガイドさん曰く、彼らは過酷な労働体制でかなり不当な賃金で
働かされているとのことです。
その時まで日系企業の進出が雇用を生み、ミャンマーの人々の暮らしを豊かにする
手助けになると思っていたので、少しショックでした。

さて、次に4日目にお邪魔したCyberMissions Myanmar Co., Ltd.さんについてです。

訪れた時間帯は、ちょうど日本語の授業を行っている時間でした。
皆さん、熱心に日本語の教科書を音読されていました。
こちらの新人研修では、毎日朝2時間、日本語の授業を行っているとのことです。
また、朝礼も日本語で行い、仕様書やPG内のコメントも日本語で作成することで、
コミュニケーターなしでスマートにオフショア開発が行えるようにされているとのことでした。

こちらの会社の日本語教育への熱心さもさることながら、
とりわけ、お会いしたミャンマー人の社員さんたちの笑顔がとても印象的でした。
というのも、先にも書きました工場から出てきた少女たちとはあまりにも対局的でしたので。

先の少女たちもこちらの社員さんたちも、ヤンゴン市内に住み、
分野は違えど、日系の企業でオフショアとして働いていました。
もちろん、受けた教育のレベルによって賃金が大きく異なるのは、日本も同じです。
だからと言って、物価の違いに託けて、過酷な環境で不当な賃金で人々を雇用するの大きな間違いだと思います。
それではミャンマー政府が経済特区を通して目指しているミャンマーの発展にはつながらないでしょう。

発注する企業が自身の利益だけを追及するのではなく、
結果としてミャンマーを豊かにするオフショアを目指すべきです。
ただしそのためには、発注元の企業ではなく、その企業から商品を買う顧客の理解が必要であるでしょう。
私たちは一企業の社員としてよりも、まず、個人としてオフショアで作られている商品を認識し、
適切な値段で買う必要があるのではないかと思いました。